究極の「守りの資産」と言われる金（ゴールド）。それを金貨として所有される方が増えています。それはコレクションや贅沢品としてだけではなく、あくまでも投資目的での所有となることも多いようです。
現金を銀行に貯金しても、ほとんど利息がつかないのはご存じの通りでしょう。しかしながら、金（ゴールド）であれば利息はなくともさまざまなメリットがあります。
今回は “積立貯金” をするように金貨を定期的に購入していくことのメリット・デメリットについてご説明します。注目の「金貨」を用いた “積立貯金” があなたに適しているかどうかの判断ができるようになりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
| メイプルリーフ金貨 | ウィーン金貨 | カンガルー金貨 |
 |  |  |
金（ゴールド）を保有するメリット
「守りの資産」とも呼ばれる金（ゴールド）は、どちらかというと積極的に利益を狙う資産運用ではなく「資産を守る資産」とご理解いただくのがベストでしょう。
金（ゴールド）は株や通貨などとは違い「現物として存在する鉱物」であり「資源」です。その埋蔵量には限りがあり、希少性が高く、世界中で共通の「価値」を持っています。
世界情勢の変化やハイパーインフレーション、株安や紛争、テロなどが起こると株式や日本円（銀行預金）などの通貨はその価値を大きく落とす可能性があり、最悪の場合は紙くずにもなり得ます。
しかし金（ゴールド）は絶対に無価値になることはなく、むしろ上記のような際には価値が向上する究極の“安全資産”なのです。
金（ゴールド）のより詳細なメリット・デメリットについては以下のページをご参照下さい。
金投資は税制面で優遇されている
金貨の購入は投資です。少量ならば問題ありませんが、大量に売買する場合は税金が発生することもあります。
金投資にかかる税金は、株やFX等とは大きく異なります。
１．購入時に消費税を支払い、売却時は消費税を受け取れる
２．譲渡所得扱いであり、50万円以下の利益は納税不要
３．長期保有（５年以上）するとさらに減税される
特に重要なのは「50万円以下の利益は納税不要」と「5年以上保有すると有利」の２点でしょう。いかに金投資が税制面で優遇されているかが分かると思います。
より詳細な税金の説明や具体例などは以下の記事を参考にして下さい。
特別な税制度と特別控除について経済状況が不安定な時期には金（ゴールド）などの貴金属が注目を集めますが、これらの貴金属は資産（動産）として扱われます。つまり売却など利益...
金貨の積立貯金のメリット
この章では金貨を用いた投資、定期的に金貨を購入していくことのメリットを紹介します。
・高価な金を比較的安価な値段（サイズ）でコツコツ買い集められる
・美しい貴金属を手元に置いておけるため、所有感がある
・さまざまなデザインがあり、コレクションとしても最適
・気軽に簡単に購入できる
これらのメリットについて一つずつ解説します。
| イーグル金貨 | ブリタニア金貨 | パンダ金貨 |
 |  |  |
高価な金を比較的安価な値段（サイズ）でコツコツ買い集められる
金インゴット（金塊/金の延べ棒）は100ｇから1ｋｇでの購入が一般的ですが、それでは数百万円の資金が必要となり、一般人向けではありません。
しかし金貨であれば高くても10万円台、安ければ1万円程度で購入でき、2千円台から購入できる “銀貨” という選択肢もあります。
また、金の価格は日々変動するため、一定間隔で購入していくことで「ドルコスト平均法」の効果が働きます。定期的な購入を続けると、長期的な目で見て購入単価を低く抑えられるのです。
美しい貴金属を手元に置いておけるため、所有感がある
ただ単に「お金を銀行や投資会社に預け、データ上の数字で “価値” を確認する」という一般的な貯金や他の投資とは違い、金貨の積立貯金には
金（ゴールド）という現物を手元に置いておける
という大きな特徴があります。
「好みの金貨をコレクションする」という、目に見える良さがある点が金貨の大きな魅力です。
  |   |   |   |   |
様々なデザインがあり、コレクションの対象として優秀
金貨収集は紛れもない投資でありながら趣味のコレクションとしての側面を合わせ持ちます。
金はその素晴らしい輝きと希少性から、古くから世界中の人々に愛され、収集されてきました。その美しさを一層際立たせるデザインを施された金貨は見る者の心を奪います。
一般的なコレクションは、その価値は分かる人にしか分からず、関心のない人からすると全く価値を持たないものが多いです。理解されない場合もあるでしょう。
何らかの理由で手放さざるを得なくなった際にも、容易に換金できるものばかりではありません。例え希少なものであっても換金できる場所は限られています。最悪の場合は廃却となるでしょう。
しかし、それが金貨であればどうでしょう。
例え関心が無くとも、金（ゴールド）はれっきとした価値を持ち、それは誰もが知るところです。
何らかの理由で手放す必要が出てきたときも、金貨であれば容易に換金することができます。
非常に懸命な金投資でありながら、贅沢なコレクションにもなる金貨の積立貯金。
楽しく投資を行うには、金貨の積立貯金はまさしく最適の選択肢と言えるでしょう。
気軽に簡単に購入できる
通常の投資の場合、始めるには銀行や投資会社と契約し、様々な手続きを済ませる必要があります。
しかし金貨は面倒な手続き等は一切必要なく、思い立った時にすぐさま購入することができます。
金貨を購入する方法はいくつかありますが、なるべく安く購入したり「偽物を買わされる心配」を省くためには金貨・銀貨専門店のサイトから購入する方法がおすすめです。
その理由については金貨・銀貨の買い方を参照して下さい。
金貨を保有するデメリット
金貨の積立貯金には多くのメリットがありますが、その他の投資と比較して弱い点もあります。
１．金を保有していてもインカムゲイン（利息や配当金 等）がない
２．自宅に保管する場合、盗難・紛失のリスクがある
３．金貨の価格にはプレミアムが加算され、金インゴットよりやや割高
１と２は金投資のデメリット、３は金貨ならではのデメリットになります。
金塊を金貨へ加工するための製造コストや、人気の海外金貨の輸送のコストが金貨の価格に上乗せされており、これをプレミアムと言います。
金貨は、金インゴットなどと比較すると僅かに割高になります。
ただし、当然のことながら、金インゴットには金貨のような美しいデザインは施されていません。デザインに価値を見出すのであれば、むしろ金貨は割安と言えるでしょう。
| 干支金貨 | クルーガーランド金貨 | キャット金貨 |
 |  |  |
まとめ
手堅く、コツコツと資産を構築する方法には、積立貯金をするように金貨を定期購入していく方法があります。
「守りの資産」「有事の金」とも言われる金貨を定期的に購入・保有しておけば、株などと異なりいざ売却というとき、“無価値”になっていることは絶対にありません。
金貨の購入は、他の投資方法とは異なり、リスクが非常に少ない点が魅力的です。
「お金持ちの投資法」というイメージがあるかもしれませんが、今は小額からの購入も可能ですので一度検討なさってはいかがでしょう。
そのうえ、手元に保管しておけば、“目の保養”もできます。ご結婚の年、お子さんが生まれた年など、思い出深い金貨にめぐり合うこともできます。資産を積み上げながら、記念品としても重宝する金貨を上手に購入してみてください。
