「守りの資産」と言われる金(ゴールド)は、上手に購入/保有することで、リーマンショックのような経済的混乱や個人的な投資の失敗時等に「あなたの財産を守る資産」として大きな力を発揮します。
今回はこの「金(ゴールド)を保有すること」に関するメリット/デメリットを紹介します。
~個人におすすめの手法は~「守りの資産」と言われる金(ゴールド)は、上手に購入・保有することで、リーマンショックのような経済的混乱や個人的な投資の失敗時等に「あな...
金投資のメリットとデメリット
決して変化することのない永遠の輝きを持つ金。その希少性と化学的安定性もあり、金は古くから通貨として使用され、投資の対象とされてきました。
「守りの資産」とも呼ばれる金は、どちらかというと積極的に利益を狙う資産運用ではなく、「資産を守る資産」としてご理解いただくのがベストでしょう。
そして中国やインド等の発展途上国の成長につれて、金の価格は長期的には大きく向上していくと予測されています。
金投資のメリット
金投資のメリットは、大きく4つあります。
1.希少価値の高い実物資産であり、絶対に無価値にならない安全資産
2.市場が大きく安定性が高い
3.税制面で優遇されている
4.美しい貴金属であり、現物保有として魅力がある(金貨のコレクションを始めよう!)
1.希少価値の高い実物資産であり、絶対に無価値にならない安全資産
金は株や通貨などとは違う 「現物として存在する鉱物」 であり 「資源」 です。その埋蔵量には限りがあり、希少性が高く、世界中で共通の 「価値」 を持っています。
世界情勢の変化やハイパーインフレーション、景気の悪化や紛争、テロなどが起こると株式や日本円などの通貨はその価値を大きく落とす可能性があり、最悪の場合は紙くずにもなり得ます。
しかし金(ゴールド)は絶対に無価値になることはなく、むしろ上記のような際には価値が向上する究極の“安全資産”なのです。
2.市場が大きく安定性が高い
古くから世界中で取引されてきたため市場が大きく、価格が乱高下しにくいという特徴があります。そのため安定した資産として長期保有に適しています。
株やFXと違い発行体が無く、特定の国や会社の情勢に左右されないことも安定性を高めています。
3.税制面で優遇されている
金投資にかかる税金は、株やFX等とは大きく異なります。
1.購入時に消費税を支払い、売却時は消費税を受け取れる
2.譲渡所得扱いであり、50万円以下の利益は納税不要
3.長期保有(5年以上)するとさらに減税される
特に重要なのは「50万円以下の利益は納税不要」と「5年以上保有すると有利」の2点でしょう。いかに金投資が税制面で優遇されているかが分かると思います。
より詳細な税金の説明や具体例などは以下の記事を参考にして下さい。
特別な税制度と特別控除について経済状況が不安定な時期には金(ゴールド)などの貴金属が注目を集めますが、これらの貴金属は資産(動産)として扱われます。つまり売却など利益...
4.美しい貴金属であり、現物保有として魅力がある
金はその素晴らしい輝きと希少性もあり、古くから世界中の人々に愛され、収集されてきました。
見る者の心を奪う美しい金。富の象徴とも言える金を所有するという行為は、ただの投資としての効果だけでなく、個人の魅力や評価、自信までもを増大させる効果があります。
金投資のデメリット
金投資のデメリットは大きく2つあります。
1.インカムゲインがない
2.現物保有の場合、盗難・紛失のリスクがある
1.インカムゲインがない
株やFXなどと違い、金はそれ単体で新たに価値を生み出すことはないため、保有していてもインカムゲイン(※)がありません。
※資産保有から継続的に得る収益 = 銀行貯金の利息や家賃収入、株の配当金など
2.現物保有の場合、盗難・紛失のリスクがある
金の現物(金インゴット・金貨 等)を保有する場合、盗難・紛失のリスクがあります。
銀行の貸金庫を利用することもできますが、その場合は利用料が必要となります。
~個人におすすめの手法は~「守りの資産」と言われる金(ゴールド)は、上手に購入・保有することで、リーマンショックのような経済的混乱や個人的な投資の失敗時等に「あな...
リーマンショック時の金価格の推移
世界中が金融危機に陥った「リーマンショック」。2008年9月のことですので、当時のことを覚えていらっしゃる方も多いことでしょう。これによって日経平均株価にも影響、約3年もの間低迷してしまうという結果を招きました。
当初、このリーマンショックは日本経済へほとんど影響を与えない、と見られた向きもありましたが、蓋を開けると「株が大暴落して大損」という方が日本中に溢れていました。
そしてこれは金の価格にも多少の影響を与えました。しかし、同じ2008年末頃には、リーマンショック前の価格に戻り、その後大きく上昇を続けました。
日経平均株価が約3年低迷したことと金がほんの数カ月で値を元に戻したことを比較すると、いかに金が「守りの資産」として優れているかが分かると思います。
資産の何割を金(ゴールド)にするか
投資/資産運用の方法は数多くあります。株式、先物取引、FX、投資信託、仮想通貨…投資法の数やその具体的説明をするとこのページが延々と続いてしいます。
しかし、投資は大きなリターンが見込める代わりにリスクも大きい、というものが多く、金のように「資産を守ること」に特化した投資は少ないのが実情です。
結論からいうと、運用のために準備できる資産のうち、10~20%を金にすると安心できると言われています。
先にも触れたとおり、株などはどちらかというと「ハイリスク・ハイリターン」の側面を持っています。リーマンショックの例がまさしくそれです。
一方、金は仮に金融危機が起きても、比較的短期間で値を元に戻すか、むしろ上昇する性質を持っています。「守りの資産」と呼ばれるゆえんです。
攻めの投資、守りの投資のバランスを保つには、やはりリスクヘッジにも目を向けなければなりません。このリスクヘッジの役割を担うのが、金なのです。
お勧めの金投資は
一言に金投資と言っても、金地金、純金積立、金ETF、金投資信託、金先物取引など、いくつもの選択肢があります。
金投資の素人であれば、手軽に購入できる「金貨」か相場を見る必要のない「純金積立」をお勧めします。
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手軽に購入できる 「地金型金貨」
最も手軽に金を保有するには「金貨」の購入がお勧めです。
・高価な金を比較的安価な値段(サイズ)でコツコツ買い集められる
・美しい貴金属を手元に置いておけるため、所有感がある
・さまざまなデザインがあり、コレクションとしても最適
・Amazonや楽天市場でも購入できる(※注意)
ただ単に「お金を業者に預け、画面上のデータで “価値” を確認する」というその他の投資とは違い、「金(ゴールド)という現物を手元に置いておける」「好みの金貨をコレクションする」という、目に見える良さがある点が金貨の大きな魅力です。
コツコツと安全に金を積み立てる 「純金積立」
純金積立とは、毎月一定の金額を積み立てて少しずつ金(ゴールド)を購入していく手法のことをいいます。
毎月いくらとご自身が定めた金額で、「純金を積立預金していく」というイメージですが、基本的に金現物が手元に来ることはありません。会社が適切に保管(購入履歴のデータ保存)をしておいてくれるため、保管する手間が不要というメリットがあります。
会社にもよりますが、多くの場合指定した金額になるよう毎日買付を行います。例えば毎月3000円分積み立てるよう指定した場合は、1ヵ月が30日であれば毎日100円分の金をその日の値段で購入していきます。
ドルコスト平均法の効果を最大限発揮できるため、「守りの資産」として金を保有するのであれば、まさしく純金積立が最適でしょう。
純金積立の証券会社の選び方・お勧めの証券会社はこちら。
まとめ
「守りの資産」と呼ばれる金は、個人が資産保有を目的に購入するのにぴったりの商品です。
まとまったお金があるなら株式投資などの“積極的運用”に加え、「守り」として一部を金という形で保有しておくのがよいでしょう。
コツコツと毎月購入していく純金積立や、投資用に作られた地金型 “金貨” を購入する等の手段があります。金貨ならば投資でありながらコレクションの対象としても最適です。
しかしながら、金そのものを保有するだけではインカムゲインの期待はできません。その点をどうご理解なさるかで、資産運用にあたり、金に対する考え方が変わってしまうかもしれません。
理想は、「守りの資産」という金の特長を活かし、無理のない資産の振り分けをすることです。株やFXなどのリスクをヘッジするよう、資産の一部を金で“守る”ことが重要です。
金の持つ“力”をご理解いただけたでしょうか。安定的な資産運用に金が欠かせないことは明らかです。うまく分散させ、失敗の少ない運用を行いましょう。
~個人におすすめの手法は~「守りの資産」と言われる金(ゴールド)は、上手に購入・保有することで、リーマンショックのような経済的混乱や個人的な投資の失敗時等に「あな...