「純金積立」というキーワードで検索すると、「失敗した」「儲からない」「やめとけ」等のネガティブな言葉が散見されます。
「純金積立はやめとけ」とご自身の失敗事例を紹介されてる方もいますが、その事例はそもそも投資目的がおかしい場合が多いようです。
そもそも純金積立とは短期間で大きな利益を狙うものではなく、長い期間をかけてコツコツと “安全な” 資産を蓄えていくものです。
それでいて、純金積立は長い期間をかければ大きなリターンを得られる可能性も大きい投資であると言えます。
・別のハイリスク投資(株やFX等)のリスクヘッジ
・戦争や紛争、リーマンショックのような経済的混乱への備え
・今後の日本経済の衰退を見越した資産の分散
本記事では、純金積立を行う上で知っておくべき内容、金投資の意義や特殊な税制等についてご説明致します。
~お勧めの証券会社と選び方のポイント~金(ゴールド)、銀(シルバー)、プラチナ等の貴金属を個人で所有するには、金貨などのコインの他に「積立投資」という選択肢もあります。 ...
純金積立とは ~安全な実物資産をコツコツと積み立てる投資~
純金積立とは、毎月一定の金額を積み立てて少しずつ金(ゴールド)を購入していく手法のことをいいます。
毎月いくらとご自身が定めた金額で、「純金を積立預金していく」というイメージですが、基本的に金現物が手元に来ることはありません。会社にて適切に保管されるため、個人で保管する手間や盗難リスク等が無いというメリットがあります。
積立会社にもよりますが、多くの場合指定した金額になるよう毎日買付を行います。例えば毎月3000円分積み立てるよう指定した場合は、1ヵ月が30日であれば毎日100円分の金をその日の値段で購入していきます。
ドルコスト平均法の効果を最大限発揮できるため、「守りの資産」として金を保有するのであれば、まさしく純金積立が最適でしょう。
個人が金(ゴールド)を保有する意味
「守りの資産」とも呼ばれる金(ゴールド)は、積極的に利益を狙う資産運用ではなく、「資産を守る資産」とご理解いただくのがベストでしょう。
金(ゴールド)は株や通貨などとは違う「現物として存在する鉱物」であり「資源」です。その埋蔵量には限りがあり、希少性が高く、世界中で共通の「価値」を持っています。
世界情勢の変化やハイパーインフレーション、紛争やテロなどが起こると株式や日本円などの通貨はその価値を大きく落とす可能性があり、最悪の場合は紙くずにもなり得ます。
しかし金(ゴールド)は絶対に無価値になることはなく、むしろ上記のような際には価値が向上する究極の“安全資産”なのです。
投資/資産運用の方法は数多くあります。しかし、大きなリターンが見込めるがリスクも大きい、という投資が多く、金(ゴールド)のように「資産を守ること」に特化したものは少ないのが実情です。
そこで、いざという時のために運用のために準備できる資産のうち、10~20%を金(ゴールド)にすると安心できると言われています。
金(ゴールド)は仮に金融危機が起きても、比較的短期間で値を元に戻すか、むしろ上昇する性質を持っています。「守りの資産」と呼ばれるゆえんです。
攻めの投資、守りの投資のバランスを保つには、やはりリスクヘッジにも目を向けなければなりません。このリスクヘッジの役割を担うのが、金(ゴールド)なのです。
金投資の特殊な税制と特別控除
金投資にかかる税金は、株やFX等とは大きく異なります。
1.購入時に消費税を支払い、売却時は消費税を受け取れる
2.譲渡所得扱いであり、50万円以下の利益は納税不要
3.長期保有(5年以上)するとさらに減税される
特に重要なのは「50万円以下の利益は納税不要」と「5年以上保有すると有利」の2点でしょう。いかに金投資が税制面で優遇されているかが分かると思います。
より詳細な税金の説明や具体例などは以下の記事を参考にして下さい。
純金積立の手数料は確かに高い
ネット証券の参入によって、純金積立の手数料もかなり安くなりましたが、その他の投資と比較するとまだまだ高いのが実情です。
2020年7月時点で、特に高いところだと手数料は3.5%も取られます。毎月5000円積み立てる場合、1年間で60,000円分の金を積み立て、手数料は2,100円にもなります。
短期的にはこの手数料が重荷になる可能性があり、やはり純金積立は長期で運用するべきものです。(金価格は短期的な変動はあっても長期的には上昇していくと考えられます)
また純金積立の会社は、「手数料が少しでも安いこと」を最も重視して選びましょう。
純金積立の証券会社の選び方・お勧めの証券会社は↓↓
~お勧めの証券会社と選び方のポイント~金(ゴールド)、銀(シルバー)、プラチナ等の貴金属を個人で所有するには、金貨などのコインの他に「積立投資」という選択肢もあります。 ...
なぜ「純金積立は儲からない/やめとけ」等と言われるのか
「純金積立は儲からない」「純金積立はやめとけ」などと主張する方の多くは、上述した金(ゴールド)の特性や優遇された税制を理解せずに純金積立を始め、比較的短期間でやめてしまった方ではないかと思われます。
金投資は、そもそも短期間での利益を求めるべきものではありません。
ゴールドはその価値を保つことで、ご自身の資産を守るものです。その他のハイリスク投資を行う傍らでゴールドを一定量保有することで、いざという時に役立つのです。
その「いざという時」は、数年~数十年毎に必ず訪れます。
また、金(ゴールド)の価格は短い期間で大きく変動することは少ないですが、中国やインドなどの発展途上国が成長していくにつれて、長期的には上昇していくと考えられています。
短期的には価値を保ち、長期的には価値が上昇するという究極の「安全資産」。それが金(ゴールド)です。
純金積立の証券会社の選び方・お勧めの証券会社はこちら。
おすすめの純金積立会社は
取り扱っている貴金属(金・銀・プラチナ)やその保管方法。コストやサイトの使い勝手などを総合的に考慮し、おすすめできる会社を紹介します。
本記事ではおすすめの会社のみを紹介しますが、会社の選び方や詳細な比較等は↓↓の記事を参照してください。
~お勧めの証券会社と選び方のポイント~金(ゴールド)、銀(シルバー)、プラチナ等の貴金属を個人で所有するには、金貨などのコインの他に「積立投資」という選択肢もあります。 ...
1.最も手数料が安く、総合力が高い楽天証券
※19年6月に手数料が2.7%⇒1.62%に引き下げられ、楽天証券が最もお勧めできる証券会社になりました。
1か月の積み立て金額が10000円程度かそれ以下であれば、トータルコストが安くてサイトの使い勝手の評価も高く、サポート体制も充実している楽天証券をお勧めします。
積立金額が10000円を超える場合も、迷ったら楽天証券を選択しておけば間違いはありません。
さらに、もしあなたが楽天カードや楽天市場を利用している楽天ユーザーならば、より強く楽天証券をお勧めします。貴金属を積み立てて楽天ポイントを入手しましょう。
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2.SBI証券・マネックス証券
SBI証券とマネックス証券、そして楽天証券のネット証券3社の純金積立は、その使い易さやサポート体制においてどれも優れており、証券会社毎の差は大きくありません。
よって、本サイトでは手数料が安い楽天証券を最もお勧めします。
もちろんSBI証券やマネックス証券ならではの特徴に魅力を感じるのであれば、そちらを選んでも何も問題はありません。
<SBI証券の特徴>
・ネット証券最大手の安心感
・積立てた貴金属の保管方法が特定保管
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<マネックス証券の特徴>
・積立てた金を100g単位で郵送してくれるサービス有り
3.手数料無料のKOYO証券・岡藤商事
1か月間の積立金額が大きい場合は「年会費ありだが手数料無料」であるKOYO証券や岡藤商事が最も低コストとなります。
ただし、KOYO証券の取り扱いは金のみであり、岡藤商事も金とプラチナだけとなっています。また、岡藤商事はネットでの注文に対応していません。
それらが問題なければ、KOYO証券や岡藤商事が最もお勧めとなります。
・KOYO証券(年会費1,500円、手数料無料、積立は金のみ対象)
・岡藤商事 タートルプラン(年会費2,160円、手数料無料、積立は金とプラチナが対象)
金投資ならば「金貨」もお勧め
安全資産である金(ゴールド)を保有するには「金貨」を購入するという手段もあります。
・高価な金を比較的安価な値段(サイズ)でコツコツ買い集められる
・美しい貴金属を手元に置いておけるため、所有感がある
・さまざまなデザインがあり、コレクションとしても最適
・Amazonや楽天市場でも購入できる(※注意)
ただ単に「お金を業者に預け、画面上のデータで “価値” を確認する」という純金積立とは違い、「金(ゴールド)という現物を手元に置いておける」「好みの金貨をコレクションする」という、目に見える良さがある点が金貨の大きな魅力です。