銀は常に金(ゴールド)との比較され、金に次ぐ2番目の貴金属というイメージがあります。しかし銀も金と同様に富を象徴する物として、古くから世界中で愛され、投資されてきました。
特にアメリカでは非常に人気が高く、大きな需要があります。
金同様の安全な実物資産であり、しかし金よりも遥かに安く、価格変動が大きい銀。
そんな銀での投資をお考えの方に向け、今回は各銀投資のメリットやデメリットなどを解説いたします。
銀投資の選択肢一覧・比較表
5種類の銀投資のメリット・デメリットを以下の表にまとめました。それぞれの詳細な内容についてはページ下部を参照ください。
必要資金 | メリット | デメリット | ||
銀地金 | インゴット | 数万円 | ・所有感がある ・コレクションにもなる ・Amazonや楽天市場で購入可能 ・5年以上保有で減税される | ・保管コストがかかる ・盗難リスクがある |
銀貨 | 2,000円~ | |||
純銀積立 | 1,000円~ | ・小額から投資可能 ・自動積立のため放置できる | ・手数料がやや高め | |
銀ETF 銀投資信託 | 1,000円~ | ・小額から投資可能 ・手数料が安い ・自動積立ができる(投資信託のみ) | ・銀現物との交換不可 ・自動積立でない場合、自分でタイミングを見て売買する ・銀相場に関する知識が必須 | |
銀先物取引 | 100,000円~ | ・小額で大きな利益を出す可能性あり | ・借金を負う可能性 ・中長期の投資には向かない ・銀相場に関する知識が必須 |
銀現物(銀インゴット・地金型銀貨)
銀地金、すなわち銀(シルバー)の実物を保有するという、最もシンプルな銀投資になります。
銀は金とは違い非常に安価であるため、1kgのインゴットでも10万円以下で購入できます。(金インゴット1kgは数百万円します)
また、2000円程度から購入できる「地金型銀貨」という選択肢もあります。
ただ単に、「お金を銀行に預け、通帳に印字された数字で “価値” を確認する」という一般的な貯金や他の投資とは違い、「銀(シルバー)という現物を手元に置いておける」「好みの銀貨をコレクションする」という、目に見える良さがある点が銀貨の大きな魅力です。
純銀積立
純銀積立とは、毎月一定の金額を積み立てて少しずつ銀(シルバー)を購入していく手法のことをいいます。
毎月いくらとご自身が定めた金額で、「純銀を積立預金していく」というイメージですが、基本的に銀現物が手元に来ることはありません。会社が適切に保管(購入履歴のデータ保存)をしておいてくれるため、保管する手間が不要というメリットがあります。
会社にもよりますが、多くの場合指定した金額になるよう毎日買付を行います。例えば毎月3000円分積み立てるよう指定した場合は、1ヵ月が30日であれば毎日100円分の銀をその日の値段で購入していきます。
このように毎日一定金額分購入していく手法はドルコスト平均法と呼ばれ、長期間に渡って投資を続けることで購入単価を低く抑えられるというメリットがあります。
純銀積立の証券会社の選び方・お勧めの証券会社はこちら
~お勧めの証券会社と選び方のポイント~金(ゴールド)、銀(シルバー)、プラチナ等の貴金属を個人で所有するには、金貨などのコインの他に「積立投資」という選択肢もあります。 ...
銀ETF・銀投資信託
ETFと投資信託は、運用方法としてはほとんど違いはありません。ETFとは「Exchange Traded Fund (上場投資信託)」の略称で、証券取引所で取引される投資信託を意味しています。
銀ETFとは、銀を利用してさながら株式投資をするように運用する銀投資の方法です。銀の市場全体へ投資するものになります。
非常にざっくり言ってしまうと、銀を運用している会社に投資をするイメージになります。銀そのものを保有することはできません。
株式のように、基本は「安く買って高く売る」ことで利益を狙いますので、銀価格の変動や経済の動向を分析して売買の判断をする必要があります。初心者や銀の需給に明るくない方にはやや敷居が高いかもしれません。
銀先物取引
銀先物取引は、将来のある時点における銀の売買を約束する取引のことです。将来のある時点で、ある数量の銀を、現在の価格で取引することになります。
例えば、銀の価格が60円の時に将来購入すると約束すれば、将来価格が65円になったとしても60円で購入できます。一方将来価格が55円になったとしても、60円で購入しなければいけません。
すなわち、将来の銀価格が上がるか下がるかを予測して売買を行う投資になります。
また、銀先物取引はまず「証拠金」を預け入れ、レバレッジをかけた取引を行なうことになります。
預け入れた証拠金の何倍もの取引が可能なため、少ない資金で大きな利益を出す可能性がある一方、証拠金以上のマイナスが発生すれば借金となります。
銀先物取引は、その他の銀投資と比較すると非常にハイリスク・ハイリターンな投資であるといえます。
まとめ
銀投資の手法を5種を紹介しました。それぞれに特徴があり、資産への考え方により向き/不向きがあります。
銀投資の初心者であれば、手軽に購入できる地金型銀貨か、相場を見る必要のない純銀積立をお勧めします。
是非、ご自分の考え方にマッチした銀投資の方法を探し出してください。
必要資金 | メリット | デメリット | ||
銀地金 | インゴット | 数万円 | ・所有感がある ・コレクションにもなる ・Amazonや楽天で購入可能(注意!) ・5年以上保有で減税される | ・保管コストがかかる ・盗難リスクがある |
銀貨 | 2,000円~ | |||
純銀積立 | 1,000円~ | ・小額から投資可能 ・自動積立のため放置できる | ・手数料がやや高め | |
銀ETF 銀投資信託 | 1,000円~ | ・小額から投資可能 ・手数料が安い ・自動積立ができる(投資信託のみ) | ・銀現物との交換不可 ・自動積立でない場合、自分でタイミングを見て売買する ・銀相場に関する知識が必須 | |
銀先物取引 | 100,000円~ | ・小額で大きな利益を出す可能性あり | ・借金を負う可能性 ・中長期の投資には向かない ・銀相場に関する知識が必須 |