五銭銀貨は明治時代に製造された日本の銀貨です。
本記事では３種類の五銭銀貨について、それぞれ紹介していきます。
五銭銀貨とは
5銭銀貨は明治４年の新貨条例制定に伴い発行された「旭日龍五銭銀貨」と明治５年からデザインが変更された「旭日大字五銭銀貨」、さらに明治6年にデザインと重量が変更された「龍五銭銀貨」の３種類があります。
旭日龍五銭銀貨とは
| 名称：五銭硬貨 発行年：明治３年 品位：銀80％、銅20％ サイズ：15.15mm、重量：1.25g | |||
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| 表面 | 裏面 | ||
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| 旭日龍五銭銀貨の表面のデザインは中心に龍図があり、その周囲に額面価値である『五銭』などの文字が打刻されています。 龍は中国で古くから君主の象徴とされています。 | 裏面のデザインは中心に大きく旭日が描かれています。 それを囲うように菊と桐の枝飾りがあい、上部には格式高い菊文と、その左右に桐文が打刻されました。 | ||
旭日龍五銭銀貨とは明治４年の新貨条例に伴い発行された、品位80％の日本の銀貨です。発行は明治４年からですが、製造は明治３年の内に行われたため明治３年銘のものが数多くあります。
本位貨幣である金貨の補助貨幣として４種類発行された銀貨の内の１つとなります。
他の３種類と共通のデザインが採用されていますが、5銭銀貨はサイズが小さいため精密な製造が難しく、特に表面の龍図はできの悪いものが多く存在します。
発行数、現存数ともに少なく、希少価値の高いコインです。
旭日大字五銭銀貨とは
| 名称：五銭硬貨 発行年：明治４年 品位：銀80％、銅20％ サイズ：15.15mm、重量：1.25g | |||
|---|---|---|---|
| 表面 | 裏面 | ||
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| 旭日大字五銭銀貨の表面には、額面である『五銭』の文字が中心に大きく打刻されています。 その周囲には『大日本』および年号が配置されました。 | 裏面のデザインは中心に大きく旭日が描かれています。 それを囲うように菊と桐の枝飾りがあい、上部には格式高い菊文と、その左右に桐文が打刻されました。 | ||
明治４年銘の5銭銀貨は、製造が難しい龍図の打刻をやめ額面である『五銭』の文字を大きく中心に置くデザインに変更されました。
これを旭日大字五銭銀貨といいます。
龍五銭銀貨とは
| 名称：龍五銭銀貨 発行年：明治6年～10年 品位：銀72％、銅28％ サイズ：15.15mm、重量：1.35g | |||
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| 表面 | 裏面 | ||
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| 龍五銭銀貨の表面のデザインは中心に龍図があり、その周囲に『大日本』や年号などの文字が刻印されています。 額面価値の刻印は英文の『50SEN』が採用されました。 | 裏面のデザインは額面価値である『五銭』の文字が中央に大きく描かれています。 その周りには菊と桐の枝飾りが、上部には古くから皇室の紋章として使われた菊紋が配置されました。 | ||
明治６年銘の5銭銀貨は10、20、50銭銀貨とともに円銀（一圓銀貨）に準じたデザインに変更されます。裏面の旭日が額面である『五銭』の文字に変わり、表面は龍図が復活しました。
これは英国製の機械を導入したことで精密な打刻が可能になったためです。
明治10年銘まで製造されましたが、小さすぎて使い勝手が悪く、他の銀貨に先んじて製造中止となります。
明治10年以降は二銭銅貨、天保通宝、文久永宝とともに回収・鋳潰しの対象となりました。
五銭銀貨の買い方
各五銭銀貨はこちら（大和文庫）
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