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日本の都市鉱山の規模 ~金や銀を回収するリサイクル技術~

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大型家電量販店や、携帯電話ショップなどで、「不要となった携帯電話やスマートフォンを改修する箱」を見たことはないでしょうか。

また、通常であればリサイクル費用が必要なパソコン類を無料回収してくれるサービスを目にしたことはありませんか。

これは、その携帯電話やパソコン内部にある貴金属を回収し、資源として再利用するために行われているものです。

今回はこのような身近にある資源、日本の“都市鉱山”について解説していきたいと思います。

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「都市鉱山」とは何か?

都市鉱山とは、人々の生活の中で大量に廃棄される家電製品などの“ゴミ”の中に存在する希少な貴金属やレアメタルなどを鉱山に見立てたものです。

そのゴミの中から有用な資源を取り出すことで、本物の鉱山にも劣らぬ量を“採掘”できると考えられています。

世界有数の資源大国、日本

日本はかねてより「水や森以外の資源は無い国」として認識されてきました。

過去には大きな金山・銀山などもありましたが、ほぼ掘り尽くしてしまったとされています。

現代の日本では、いわゆる貴金属(金//プラチナ/チタン/タングステンなど)を採掘することはほとんどできません。

しかし、この“都市鉱山”という観点から見ると、日本は実は世界有数の資源大国であると言えます。

注目すべきは、日本国内の都市鉱山から“発掘”される貴金属の量です。

推測される金や銀、プラチナの量は、世界で天然資源として埋蔵されている量をはるかに上回っているとされています。

特に金と銀においては世界最大量、プラチナにおいても世界中で求められる量の約7年分ともいわれるほど、膨大な量を保有していると推測されています。

・金=約6,800トン(全世界の現有埋蔵量の約16%
・銀=約60,000トン(全世界の現有埋蔵量の約22%

この他にも、日本の都市鉱山には全世界の現有埋蔵量の10%を超える貴金属やレアメタルが多数存在します。

個人が所有するアクセサリーも都市鉱山の一部

貴金属の中でも特にプラチナは、日本人独特の価値観で「ジュエリー地金において最高級」とされる背景もあり、多くの量が個人によって保有されています。

さらに金属アレルギーに対応するため、近年ではレアメタルであるチタンやタングステンのアクセサリーも流通しており、その数や種類は年々増加しています。

これらはゴミではありませんが、日本国内に存在している貴金属として都市鉱山の一部と捉えることができます。

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東京オリンピックのメダルは都市鉱山から作られる

2020年に開催される東京オリンピックで選手に渡されるメダルは、日本の都市鉱山から回収される金/銀/銅を使用して作られることはご存知でしょうか。

これは国を挙げての運動で、主催は共益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会。

環境省と東京都が協力し、その他サポートの一般財団法人や企業によって進められています。

「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト│共益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」http://www.toshi-kouzan.jp/pc/

 このプロジェクトは、使わなくなった家電製品を提供するという形で誰でも参加できるものです。

特に金//銅を多く含むパソコンが強く求められています。1台のパソコンからは、金が約0.5グラム、銀が約3グラム、銅に至っては約435グラムも“採掘”できるためです。

それに加え、携帯電話やスマートフォン、DVDプレイヤーやFAXなどでも参加可能です。 

手元にある壊れたパソコンや携帯電話などが東京オリンピックのメダルになる。有名な選手が手にした金メダルは、もしかしたら自宅で眠っていたパソコンだったものかもしれない。

…考えただけでも、ワクワクするのではないでしょうか。

プロジェクトの公式キャッチフレーズは「ホコリかぶったPCを誇り高きメダルへ!」。まさしく、この活動を的確に示した文言です。

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リサイクル ~都市鉱山を有効活用するために~

上で触れたとおり、日本国内で採掘される金//プラチナ等の貴金属はほとんどありませんが、国民の手の中に大量に“埋蔵”されているのが現状です。

特に携帯電話やスマートフォンは、平均で約2年ほどで買い換えられ、中には「そのまま手元に置かれている」ことも少なくありません。

ちなみに、携帯電話やスマートフォン1トンからリサイクルできる金は約280グラムですが、金山から採掘される金鉱石1トンから摂れる金は約5グラムです。

日本の「都市鉱山」のポテンシャルが如何に大きいかが分かると思います。さらに、これら携帯電話類には、銀や銅、パラジウムといった貴重な金属も含まれているのです。

このような、既に家電製品の基盤などに用いられた“加工済み”の金や銀、プラチナ等の貴金属を如何にして活用していくべきか。技術的なことは専門業者に任せるとして、私たちは何をすべきでしょうか。

まず第一に行えることといえば、不要になった携帯電話やスマートフォン、パソコンなどをリサイクルに出すことでしょう。

中に残ったデータが惜しい、という意味からリサイクル率が低い傾向がありますが、データはSDカードに保存する、クラウドサービスを利用して残しておくといった方法もありますので、積極的にそれらを利用し、貴重な資源を再利用できるようしていくことが大切です。

手元に置いて思い出鑑賞するより、リサイクルに出すことで、日本の未来に大きく貢献することができます。

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まとめ

日本国内で採掘できない各種の貴重な金属は、案外身近なところに、大量に存在しました。

今や日本は「金属資源のない国」とは言えません。有効な自然の鉱山を持たない日本はこの都市鉱山を上手く活用していく必要がありますが、その為には国民一人一人の協力、積極的なリサイクル推進が不可欠となっています。

極めて多い埋蔵量を誇る日本の都市鉱山。それを有効活用するために、ご家庭にある不用品を是非リサイクルに出してみてはいかがでしょうか。

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