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銀の用途と銀価格の変動要因

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銀は、古代から硬貨や装飾品として利用されてきた貴重な金属です。近年では、これら用途に加え、「工業用素材」として使用される割合が増えています。

銀は現在どのようにその必要量を確保されているのでしょうか。そして具体的な用途にはどのようなものがあるのでしょうか。銀所有の有用性にお気づきいただければ、「持っておくなら銀もいいかも」と思って頂けるかもしれません。

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銀の埋蔵量と産出量

現在地球上にある銀の埋蔵量は推定で40万トンほど。産出された量は歴史的書籍に残された情報で確認できるだけでも、これまでで約100万トンとされています。

では、今現在主な産出国となっているのはどこなのでしょう。2015年の統計では以下の様になっています。

1位=メキシコ(5,900トン)
2位=ペルー(4,230トン)
3位=中国(3,390トン)

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銀の用途

過去には硬貨や装飾品、調度品(ろうそく立てや食器など)に多く用いられた銀ですが、近年では「工業製品」というテリトリーでも広く用いられています。

銀は、

・電気の伝導率が高い
・熱の伝導率が高い
・他の金属とうまく融合し、合金が作れる
・光の反射率が高い

といった特徴があり、工業製品への利用がしやすいのもメリットなのです。

具体的には、

・長時間利用のできる乾電池/ボタン電池/電気自動車用蓄電池
・浄水器
・プラスチックの製造のための触媒
・自動車の排気ガスをクリーンにするための触媒
・太陽光発電に必要なソーラーパネルの重要部品
・3Dプリンターで使用されるインク

などに用いられています。

特に大型蓄電池やソーラーパネル、3Dプリンター用インクは、工業の長い歴史の中で、比較的最近伸びてきている分野です。

大型電池やソーラーパネルは、環境問題への配慮の点から、ここ数年で「再燃」しているジャンルです。

また、3Dプリンターは、小さなフィギュア作成から、今や建築物を作成できるまでになっています。この中でも、自由自在に基盤を作成する3Dプリンターは注目されています。

ミネソタ大学では、3Dプリンターの低温インクに銀の細かな粉を多く含ませ、肌に直接電子回路をプリントすることに成功しています。皮膚の病気の観察などに用いることも検討されていて、今後注目度は向上していくことでしょう。

これからも、銀の特徴を活用した新しい製品やテクノロジーは開発されていくと考えられます。それにつれ、銀の用途は拡大、需要の伸びも期待されるはずです。

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現代の銀価格変動タイミングとその要因

銀の取り引きには、他の貴金属(金・プラチナ)のように価格変動が伴います。銀の場合、「有事の金」といわれるほどの資産価値はないと思われがちですが、そのようなことはありません。過去の価格変動のデータから確認してみましょう。

1973年からのデータですが、2017年までの間に3度、大きな山を描いています。これにはどのような理由があったのでしょうか。

1980年「ハント兄弟の先物買い」

石油採掘業を生業としていたアメリカのハント兄弟は、1979年に起きたイラン革命により原油価格の高騰で手にしたオイルマネーや世界の富裕層から借り受けた資金を原資に、大規模な銀の先物買いを行いました。

その量は、何と当時世界中で流通していた銀の約半分とされています。その後、CFTC(アメリカ先物取引委員会)が介入、いくつかの規制を設けました。ハント兄弟の銀買い占め行動が市場操作とみなされたのです。

このCFTCの規制により、ハント兄弟はいわゆる買いポジション維持ができなくなったうえ、協力者もまた保有していた銀を次々と売りに出し、その結果として1980327日に「銀の木曜日」と呼ばれる銀価格の大暴落が起きました。

年代別銀貨の値段銀貨は同じ種類のものであっても発行された年代によって値段が違います。 それは銀そのものの価格変動ではなく、単純に古い銀貨ほど希少価値が...

2008年~2011年「太陽光発電ブームとギリシャ危機」

日本のみならず世界中で太陽光発電ブームが起きたことをご記憶の方も多くいらっしゃることでしょう。ソーラーパネルには多くの銀が使用されていますので、このニーズから銀が値上がりしたのです。

それとほぼ同時期である2009年には、ギリシャ危機が起きました。正しくは2009年から2012頃まで続きましたが、関連してユーロの下落が発生し、これを回避するため投資家たちは金や銀、プラチナなどを投機の対象としました。

この“ダブルパンチ”により、銀が大きく値を上げたのです。

 

2017年「二度目の太陽光発電ブーム」

2016年、オーストラリアは、「2020年までにオーストラリア首都特別区域で使用する電力を100%再生可能エネルギーとする」と発表しました。2014年時点でも、水力発電は39%、風力発電は33%、そして太陽光発電は17%(その他省略)となっていて、今後これらの発電方法とその規模は大きくなります。

アメリカでも、20179月に「2050年までには100%再生可能エネルギーにすること」を目指した新法案が上院に提出されましたし、ゼネラル・モータースもまたこれと同じように2050年までに自社で使用する電力を全て再生可能エネルギーでまかなうという目標を掲げました。

加えてお伝えするなら、日本国内でも太陽光発電の市場は広がると考えられています。いわゆるメガソーラーが堅調に伸びを示していること、戸建て住宅においても国が推進するZEHNet Zero Energy Houseの略。自宅で利用するエネルギーを限りなくゼロに近づける家)の家が人気を博し、一旦落ち込んだ個人向け住宅用太陽光パネルの需要も持ち直していることがその理由のひとつです。

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